猫が来て変わった「部屋のこと」
りんをお迎えする前日、私は部屋をぐるりと見回して絶句しました。
「……危ないものだらけじゃないか」
ソファ横に無造作に置いていたヘアゴム。テレビ台の裏に這わせていたケーブル類。窓際に飾っていたポトス(実は猫に有害な植物だと、この時初めて知りました)。
猫目線で部屋を見ると、それまで「普通の部屋」だと思っていた空間が、急に危険物置き場に見えてきたのです。
迎える前の一週間で、部屋は大きく様変わりしました。ヘアゴムはすべてふた付きケースへ。ケーブルはボックスで隠し、観葉植物は猫に安全なものだけ残してあとは手放しました。
そして迎えてみてわかったのは、「対策しても上をいかれる」ということ。棚の上は絶対に登れないと思っていたのに、気づいたらりんがそこで丸くなっていたり。引き出しをどうやって開けたのか、中のものが散乱していたり。
猫と暮らすとは、「想定外」との戦いなんだと思い知りました。それでも、部屋が猫仕様になっていくのは不思議と楽しくて。「りんが安全に暮らせる空間」を作ることが、私の新しい趣味になっています。

猫が来て変わった「食のこと」
りんが来てから、私の食事風景は一変しました。
「食べてはいけないものリスト」が、頭に叩き込まれています。ネギ、玉ねぎ、ニラ、チョコレート、ぶどう、アボカド——人間には何でもないこれらが、猫にとっては命に関わることもある。りんを迎えてから真剣に調べて、初めてその危険性をちゃんと理解しました。
そして実際に迎えてみると、りんの「食への執念」は思っていた以上で。焼き魚を食べようとすると、どこからともなく現れてテーブルに前足をかける。納豆のパックを開けた瞬間にキッチンに飛んでくる(絶対にあげないけど)。アイスを食べていると、スプーンにそっと鼻を近づけてくる。


「猫ってこんなに食い意地が張ってるの?」と思ったのですが、ベンガルという種族はとにかく食欲旺盛なのだそう。りんの食いしん坊は、個性でもあり、種族の特性でもあるようです。今では食事中は台所の扉を閉めるのが我が家のルールになっています。

猫が来て変わった「時間のこと」
りんが来る前、私の朝は割とぐだぐだでした。目覚ましをかけても二度寝して、起きたらギリギリ。朝ごはんを抜く日も多かった。
でも今は違います。朝7時になると、りんがやってきます。布団の上に乗って、顔を踏む。鼻先をくっつけてくる。それでも起きないと、今度は耳をぺろぺろ舐めてくる。「ごはんの時間だよ」という無言のアピールです。
最初は「もうちょっと寝かせて……」と思っていましたが、気づいたら私の体内時計もりんに合わせてリセットされていました。今では7時には自然と目が覚めます。
そしてもうひとつ、気づいた変化があります。「一人じゃない」という感覚。仕事でうまくいかない日も、なんとなく気分が乗らない日も、家に帰るとりんがいる。それだけで、部屋の空気が少し違う気がするのです。猫がいるって、こういうことなんだ、と。
猫が来て気づいた「自分のこと」
これは少し、個人的な話です。
先代の猫を13歳で見送ってから、しばらく私は「もう猫は飼えない」と思っていました。あの悲しみをもう一度味わう勇気が、どうしても持てなかった。
でもりんと出会って、気づいたことがあります。「また失う怖さ」は、消えていなかった。今もある。でもそれ以上に、この子と一緒にいたいという気持ちの方が、ずっと大きかった。
お迎えした当日、りんはカーテンの裏に隠れて出てきませんでした。私もりんも、お互いにどうしていいかわからなくて。でもその不器用さが、なんだか自分に似ている気がして、少し笑えました。
あの日から少しずつ、りんは私に近づいてきてくれました。今では朝に顔を踏んでくる。それが、嬉しくてたまらない。猫と暮らすことで、「また誰かを好きになる勇気」を取り戻せた気がしています。

まとめ:猫との暮らしは「気づき」の連続
部屋のこと、食のこと、時間のこと、自分のこと。りんが来てから気づいたことを書き並べてみたら、思っていた以上にたくさんありました。
猫って、ただそこにいるだけじゃなくて、一緒に暮らす人の何かを少しずつ変えていく存在なんだな、と思います。これからもりんとの暮らしの中で気づいたことを、このブログに書き留めていきます。「猫のいる暮らし」に興味のある方、すでに猫と暮らしている方、一緒に楽しんでもらえたら嬉しいです。
